熊本労災病院

お知らせ

当院での分娩取り扱いの休止、及び婦人科診療の縮小について

すでに、当院の分娩取り扱い休止につきましては昨年来お知らせをしておりましたが、当初の「本年度末まで」から、「本年度1月末まで」となりますことを改めてご報告申しあげます。これは、当初3月末までとされていました、熊本大学産婦人科からの常勤医師の派遣、及び、分娩待機支援が、大学医局の方針により、残念ながら1月末日までに早まったことによります。現在、当院派遣中の若手常勤医師は、2月から熊本総合病院へ異動となり、その後常勤医師は、現在の部長(副院長)の1名のみとなります。

手術や化学療法などで入院を要する婦人科診療につきましても、常勤医師が1名となるため継続が困難となり、すでに2月以降に予定されていた診療につきましては、異動する医師と共に熊本総合病院への転院など、個別にご相談のうえ対応を決めてさせていただいております。このような急な診療体制の変更に伴い、多くの患者様にご不便やご不安を感じさせる結果となり、心からお詫び申し上げます。

本年2月以降は、産婦人科に係わる時間外診療は、医局の方針として八代地域では熊本総合病院が対応することとなりました。当院では、電話相談程度の対応となりますが、もし時間外に受診のお問い合わせを戴いた場合などは、他院への受診など、必要に応じてできるだけリスクやご負担がない方策をとるようにご案内いたします。もちろん、他院移送などが生命リスクに直結するような場合には、応援も仰ぎつつ病院をあげて救命に力を尽くす覚悟です。

なお、2月以降も、外来における婦人科診療は継続いたします。また、助産師の多くは在籍したままであり、これまでお伝えしていますように、助産師が中心となって行います、産後の母体ケア、乳房ケア、産後ケア事業による一時的入院、なども継続して対応いたしますので、どうぞご利用ください。また、他院での出生後に治療が必要とされる新生児の入院につきましても、小児科医師がこれまで通り対応いたします。

この度の分娩取り扱いの休止、及び婦人科診療の縮小は決して当院の本意ではありませんが、医局の方針が決せられた以上、今後も他の医療機関との連携を含め、地域の周産期・婦人科診療にできるだけ寄与してまいります。一方、当院での産婦人科復活は、県内産婦人科診療全般の底上げにも繫がると信じて専門医雇用の努力を継続し、診療が全うできる病院になることを目指します。今後とも、ご支援、ご指導の程、よろしくお願い申しあげます。

                                                院長 猪股裕紀洋