院長挨拶
熊本労災病院 院長の松岡雅雄です。新年度を迎え、地域の皆様へ謹んでご挨拶申し上げます。
「高度医療・災害対応棟」がいよいよ始動します
2024年から進めてまいりました新棟建設が、本年2月に無事完了いたしました。4月の竣工式を経て、5月の連休明けより本格的に運用を開始いたします。
この新棟には、最新の手術室(9室)、ハイブリッド手術室や集中治療室(8床)を備え、手術支援ロボットや高度な医療機器を導入しました。あわせて、広々としたリハビリテーションスペースを確保しています。 「お体に負担の少ない治療」と「早期からのリハビリ」を両立させることで、患者様の一刻も早い回復と退院を全力でサポートできる体制が整いました。
地域の安全を守る「砦」として
八代地域において、地震や近年の記録的豪雨への備えは極めて重要です。 新棟には、地域の皆様のための一時避難スペースや、災害派遣医療チーム(DMAT)の拠点、備蓄倉庫を新たに設置しました。いざという時に迅速な医療支援を行い、地域の皆様の命と生活を守る拠点としての役割を強化してまいります。
県内トップクラスの最新医療を身近に
当院では、国産の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を導入し、大腸がんや肺がん、前立腺がんなどにおいて、傷口が小さく回復の早い手術を行っています。 また、乳房を切らずに治療する「ラジオ波焼灼療法」や、心臓疾患に対する最新治療(経皮的左心耳閉鎖術)など、熊本県内でも限られた施設でしか受けられない高度な医療を、ここ八代で提供しています。
さらに、この4月からは私の専門領域である「血液内科」の診療を開始いたします。県南地域の血液疾患治療の柱として、より専門性の高い医療をお届けしてまいります。
地域全体で支え合う医療を目指して
これからの高齢化社会においては、当院だけで完結するのではなく、地域の診療所や介護施設と手を取り合う「地域完結型」の医療が欠かせません。近隣の先生方との連携をさらに深め、患者様がどこにいても最適なケアを受けられる体制を築いてまいります。 あわせて、健康診断や健康教室などを通じ、皆様の「健康寿命」を延ばすお手伝いにも力を入れていく所存です。
次代の医療を創る、若手育成の拠点を目指して
現在、熊本県が直面している「若手医師不足」は、将来の医療体制を左右する深刻な課題です。私はこの課題解決のため、県内すべての臨床研修病院を繋ぐ「熊本臨床研修アライアンス」を組織し、代表世話人として県とも連携した活動を牽引しております。すでに若手医師候補へのアプローチは始まっており、確かな手応えを感じています。若手医師が研鑽を積み、成長できる環境を整えることは、当院の使命でもあります。未来の医療を担う人材を育み、県民の皆様に誇れる医療を次世代へと繋いでまいります。
熊本労災病院は、これからも地域の皆様にとって「安心・安全で質の高い医療」を提供できるよう、職員一丸となって努めてまいります。今後とも、温かいご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年4月1日
松岡 雅雄
略歴- 昭和57年3月
- 熊本大学医学部卒業
- 昭和57年4月
- 熊本大学医学部附属病院
- 昭和63年3月
- 熊本大学大学院医学研究科卒業
- 昭和63年6月
- カリフォルニア大学バークレー校
- 平成4年7月
- 熊本大学医学部附属病院助手
- 平成10年5月
- 熊本大学医学部附属病院講師
- 平成11年4月
- 京都大学ウイルス研究所附属エイズ研究施設教授
- 平成18年4月
- ウイルス研究所副所長
- 平成22年4月
- ウイルス研究所所長
- 平成26年4月
- ウイルス研究所附属ヒトレトロウイルス研究施設長
- 平成28年7月
- 熊本大学大学院生命科学研究部教授
京都大学ウイルス・再生医科学研究所客員教授 - 平成30年4月
- 熊本大学医学部附属病院がんセンター長(併任)、治験支援センター長(併任)
- 平成31年4月
- 熊本大学病院輸血・細胞治療部部長(併任)
熊本大学大学院生命科学研究部副部長(併任) - 平成31年10月
- 熊本大学病院副病院長(併任)
- 令和2年4月
- 熊本大学病院中央検査部長(併任)
京都大学名誉教授 - 令和5年4月
- 熊本大学シニア教授
- 令和6年4月
- 熊本労災病院 院長