熊本労災病院

呼吸器外科

 当科では、胸腔鏡下手術を積極的に行い、周術期の疼痛の軽減、早期退院、日常生活への早期の復帰を目指しております。また、肺癌以外にも、気胸や、気管・気管支腫瘍、胸腺腫などの縦隔腫瘍、肋骨腫瘍などの胸壁腫瘍など、心臓・大血管、乳腺以外の胸部の疾患で手術対象となるものには積極的に手術を行っています。

スタッフ紹介

  • 柴田 英克

    呼吸器外科部長

    柴田英克
    呼吸器外科部長 柴田英克
    資格・認定
    日本呼吸器外科学会 胸腔鏡安全技術認定・評議員、呼吸器外科専門医合同委員会 呼吸器外科専門医、日本外科学会 外科専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医・気管支鏡指導医、日本臨床細胞学会 細胞診専門医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医、難病指定医、緩和ケア研修会修了、臨床研修指導医講習会修了

診療実績(令和5年度)

入院患者数 新患者数 93人
延患者数 1,066人(2.9人/日)
外来患者数 新患者数 189人
延患者数 1,075人(4.4人/日)

外来新患者数は外科、乳腺外科、呼吸器外科、小児外科の合計

治療実績(令和4年度)

肺癌 44
転移性肺腫瘍 6
縦隔腫瘍 8
気胸・血胸 10
膿胸 9
その他 18

施設認定等

  • 呼吸器外科専門医合同委員会認定関連施設
  • 日本呼吸器内視鏡学会認定施設

診療の一例

小児外科と共同で、漏斗胸等の小児外科手術も行っています。

胸腔鏡下手術

手術は基本的に胸腔鏡を用いて行っています。肺葉切除も、4cmの傷1個、2cmの傷2個で行い、できるだけ患者さまの負担を減らします。

気管支ステントを留置し、治療を継続した右上葉肺癌の1例

気管支ステントを留置① 気管支ステントを留置② 気管支ステントを留置③
症例
右上葉肺癌の患者さま。
腫瘍が右上葉気管支から右主気管支に進展した。このため、右主気管支がほぼ閉塞して呼吸困難感および気道狭窄音が著明であった。
治療経過
高度呼吸困難により、治療介入が困難な状況。全身麻酔下に硬性気管支鏡を用いて、デュモンステント(シリコン製で抜去が可能)を留置。呼吸困難感を改善した上で、呼吸器内科にて放射線+抗癌剤治療を施行。治療が有効で腫瘍の縮小あり。デュモンステントを抜去。その後、抗癌剤治療を継続中。
ポイント
気道内腫瘍のレーザー焼灼やステント治療など気道インターベンションも行っています。