中央放射線部
中央放射線部は「放射線」を使用した検査や治療を行う診療放射線技師を中心とした中央診療支援部門です。一般X線撮影・CT・MRI・RIなどの各種画像診断と放射線治療を行っています。各診療科に対して、質の高い画像情報の提供や高度な治療への対応に努め、患者さまに優しく、安心できる検査・治療をめざして業務を行っています。画像診断検査では、救急医療に関して2交代制により24時間対応しています。また、院外の医療機関からの検査依頼にも対応しております。
マンモグラフィー検査は4名の女性スタッフが担当しており、女性の方に安心して検査を受けて頂けるようにしています。今後もさらに撮影技術を高める努力を重ね、信頼できる画像の提供を目指していきたいと考えています。また、患者さまにおきましては放射線による身体への影響を考慮検討し、診断参考レベル(DRL)を参考に各モダリティとも最適化を図り、低被ばくで患者さまにやさしい医療を行うことを目標としています。
スタッフ紹介
診療放射線技師 | 19名(男性 15名 / 女性 4名)/助手 1名 |
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技師の認定資格紹介
第一種放射線取扱主任者 / 検診マンモグラフィー撮影認定技師 / 放射線治療品質管理士 / 放射線治療専門診療放射線技師 / 医学物理士 / 医療情報技師 / X線CT認定技師 / 肺がんCT検診認定技師 / 医療画像情報精度管理士
主な機器
一般撮影装置 | 4台 |
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X線CT装置(共にDual Energy撮影可) | 2台 |
骨密度測定装置 | 1台 |
乳房撮影装置 | 1台 |
MRI装置(1.5テスラ、3.0テスラ) | 2台 |
血管撮影装置(パイプレーン、シングルプレーン) | 2台 |
モバイル型DSA装置(ステントグラフト用) | 1台 |
核医学検査装置(SPECT-CT) | 2台 |
X線透視撮影装置(X線TV装置、C-アーム型TV装置) | 2台 |
回診用x線撮影装置 | 4台 |
放射線治療装置(リニアック) | 1台 |
一般撮影装置(X線撮影装置) 4台
X線を人体に照射し、人体を透過したX線の透過量の違いを白黒の濃淡で表示し出力する装置です。
全装置デジタル化され、フィルムレスで運用されています。
現在はCR (コンピューテッドラジオグラフィー)装置からFPD (フラットパネルディスプレイ)装置にほとんどの撮影が移行されより撮影後の画像確認が大幅に短縮されています。
マルチスライスCT装置( 2管球CT装置、64列CT装置) 2台
対になった「X線管球」と「検出器」が人体の周りを回転しながらデータ収集することによって断層画像を撮影します。
撮影された画像をコンピューター処理することにより、立体画像や様々な断面の断層画像を作成することができます。
当院では、「X線管球」と「検出器」を2対備えた「2管球CT装置」を導入し、低被ばく撮影、超高速撮影、デュアルエナジー撮影などの最新撮影法に対応しています。
また、令和3年10月に64列CTが更新されました。これによってデュアルエナジー撮影は2台体制となっています。
MRI装置(1.5テスラMRI装置、3.0テスラMRI装置) 2台
MRIとは磁気共鳴画像の略語です。
X線などの放射線を使用せず、磁力と高周波を使用して様々な断面の断層画像を撮影できる装置です。
平成28年4月より既存の3.0テスラMRI装置に加えて1.5テスラMRI装置が増設され、2台体制での運用を行っています。両装置ともに装置内は旧来装置より広く作られており、狭い場所が苦手な患者さまにも安心して検査をお受けいただけます。
マンモグラフィー装置1台
マンモグラフィーとは、乳房専用のX線撮影装置です。乳がんの初期症状である微細な石灰化や、セルフチェックではわかりにくい小さなしこりなどを検出することができます。マンモグラフィーの撮影は、検診マンモグラフィー撮影認定資格をもつ女性放射線技師が行います。
当院では、令和2年3月より、3Dマンモグラフィーが撮影できる装置を導入しました。撮影角度を変えて複数の方向から撮影し、収集データを3次元的に再構成する ことで、画像の重なりを排除でき、乳腺に隠れている乳がんなどが更に発見しやすくなりました。
血管撮影装置(バイプレーン、シングルプレーン) 2台
フラットパネルを搭載した血管撮影装置が2台稼働しています。
心臓カテーテル検査では同時2方向撮影のできるバイプレーン装置、頭頸部や胸腹部、四肢などの血管撮影では一方向撮影のシングルプレーン装置を使用します。
モバイル型DSA装置(ステントグラフト用) 1台
血管撮影装置で、ステントグラフト治療用に使用しています。移動ができ、広視野、高画質の最新デジタルDSA装置です。
核医学検査装置(SPECT-CT) 1台
放射性同位元素を用いて得られる、血流や代謝などの機能情報と、X線CTの形態画像を高度に組み合わせて表示することのできる装置です。
核医学画像のみでは、集積部位の解剖学的位置がはっきりしない検査に威力を発揮します。
X線透視撮影装置(X線TV装置、Cーアーム型TV装置) 2台
フラットパネルを搭載した透視撮影装置が2台稼働しています。
X線TV装置には、一度の撮影で複数枚の断層像を得ることができるトモシンセシス機能を備えています。
Cアーム型装置は患者さまの体位を変えずに多方向からの撮影が可能なため、整形外科を中心に、様々な検査に活用されています。
骨密度測定装置 1台
骨粗しよう症の程度や、治療効果などの診断を目的として、骨密度を測定する装置です。
DEXA法( 2つの異なるエネルギーのx線を用いて骨と軟組織を分離する方法)を用いることにより、短時間で、高精度かっ被ばくの少ない測定が可能です。
放射線治療装置 1台
画像誘導放射線治療(IGRT)が可能な放射線治療装置が稼働しています。
三次元画像を基にした詳細な治療計画が可能であり、60対のマルチリーフコリメータを使用して、全身の各部位に対して、限局的に策定した箇所への治療を行うことができます。
実績
2018-2022年度検査人数(統計302より)
2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
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単純撮影 | 40,555 | 41,685 | 41,378 | 42,079 | 41,854 |
X線TV | 753 | 749 | 754 | 693 | 790 |
血管造影 | 2,087 | 2,344 | 2,436 | 2,456 | 2,162 |
RI | 399 | 416 | 408 | 367 | 410 |
CT | 15,702 | 14,237 | 17,273 | 16,573 | 17,297 |
MRI | 5,582 | 5,884 | 5,861 | 5,710 | 5,747 |
骨密度検査 | 358 | 402 | 399 | 485 | 447 |
骨密度検査 | 596 | 637 | 612 | 721 | 759 |