小児外科、移植外科
- 小児外科
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新生児から中学生程度(16才未満)の年齢の範囲での、小児を対象とした、いわゆる一般外科疾患を扱います。新生児から乳幼児期には、小児特有の先天的な疾患の診断治療を行っています。当院は、熊本県内でも多くはない、日本小児外科学会の指導医・専門医が在籍する施設で、4名体制で専門医が対応しています。当院での収容や処置が困難な場合、大学病院などへの転送治療依頼を行います。また、鼠径ヘルニア(脱腸)、陰嚢水種、停留睾丸、肛門部の異常(痔核、痔瘻など)なども当科の対象になります。慢性の便秘、反復する腹痛、時々見られる嘔吐などに小児外科対象疾患が隠れていることがあり、そのような症例の紹介にも対応しています。
なお、実績としては急性虫垂炎の手術症例も多く、ほとんどを腹腔鏡下で行っています。このほか、小児の胸部や腹部の外傷、異物誤嚥など、救急疾患にも対応しています。
- 移植外科
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肝臓移植を多数経験した日本移植学会認定医が3名在籍し、肝移植を必要とする患者さまの適応評価、説明、生体肝移植医療の実施、脳死移植施設への紹介などを行います。また、術後患者さまの日常的なフォロー、肝機能異常に対する肝生検を含めた評価と治療など、術後ケアにも継続的に対応しています。また、臓器提供推進にむけて院内体制整備支援事業、熊本赤十字病院を中心とした臓器提供施設連携体制構築事業に力をいれています。
スタッフ紹介
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猪股 裕紀洋
名誉院長・顧問
- 資格・認定
- 日本外科学会 指導医・専門医・特別会員、日本移植学会 移植認定医・名誉会員、日本小児外科学会 指導医・専門医・名誉会員、日本消化器外科学会 指導医・認定医、日本肝胆膵外科学会 名誉会員、日本肝移植学会 監事、日本小腸移植研究会 世話人、日本胆道閉鎖症研究会 監事、社会医学系専門医協会 専門医・指導医、九州小児外科学会 名誉会員、日本小児脾臓・門脈研究会 幹事、難病指定医、緩和ケア研修修了、臨床研修指導医講習会修了
- 公的委員
- 厚生労働省厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会委員
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大矢 雄希
小児外科部長
- 資格・認定
- 日本小児外科学会 小児外科専門医・評議員、日本移植学会 移植認定医、日本外科学会 外科専門医・指導医、日本外科感染症学会 ICD、JATECコース修了、平成29年度厚生労働省委託事業 患者の意向を尊重した意思決定のための研修会修了、2019年度看護師特定行為研修指導者講習会修了、日本緩和医療学会/日本サイコオンコロジー学会 緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会、臨床研修協議会/医療研修推進財団/厚生労働省医政局長 令和3年度プログラム責任者養成研修会、熊本大学医学部附属病院/厚生労働省医政局 第16回熊本大学医学部附属病院群臨床研修指導医研修ワークショップ、難病指定医、緩和ケア研修会修了、臨床研修指導医講習会修了
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林田 信太郎
移植外科部長
肝疾患センター副センター長- 資格・認定
- 日本外科学会 外科専門医、日本移植外科学会 移植認定医、難病指定医、緩和ケア研修会修了、産業医、臨床研修指導医講習会修了、
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朝岡 元気
小児外科医師
- 資格・認定
- 緩和ケア研修会修了、日本医師会 産業医
診療実績(令和5年度)
入院患者数 | 新患者数 | 289人 |
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延患者数 | 2,641人(7.2人/日) | |
外来患者数 | 新患者数 | 667人 |
延患者数 | 1,344人(5.5人/日) |
外来新患者数は外科、乳腺外科、呼吸器外科、小児外科の合計
治療実績
手術 | 症例数 |
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小児外科関連の手術症例数 | 59件 |
鼠径ヘルニア、陰嚢水腫 | 18件 |
急性虫垂炎(腹腔鏡下虫垂切除術) | 11件 |
肝生検 | 8件 |
臍ヘルニア、白線ヘルニア | 5件 |
停留精巣 | 6件 |
腸重積 | 2件 |
卵巣腫瘍切除術 | 2件 |
食道静脈瘤結紮術(EVL) | 1件 |
痔瘻 | 2件 |
内肛門括約筋切開術(Lynn手術) | 1件 |
大腸ポリープ切除 | 1件 |
精巣摘出 | 1件 |
副耳切除 | 1件 |